ごめんよ、おじちゃん
うちの向かいのおじちゃんが亡くなりました。
婆ちゃんの兄弟で、車好きで、いつも車を綺麗にしている人でした。ちなみに今のうちの車はおじちゃんからもらったものです。もう数十年乗っていて、中古業者も廃車代を請求してくるような年代ものですが現役で頑張ってます。
まさかうちの車より早く逝ってしまうなんて・・・
小学校の頃はよくミニ四駆の改造を手伝って貰いました。ドリルでシャーシとかボディーに沢山穴をあけたり、長い廊下でテスト走行したり。ひっきりなしに遊びに行ってた思い出があります。
ただそれも小学生のうちだけ。 年を重ねるごとに親類や近所づきあいが急激に煩わしくなったは自分は、どんどん疎遠になっていきました。
そんなある日、おじちゃんがワープロを買いました。Windows98が出た時で、すでにワープロ市場が縮小の途中にあった時代です。そしておじちゃんは自分に言いました。
「動かし方がわからないから教えて欲しい」と。
最初は興味本位で快く応じていました。3.5インチFDの"書き込み禁止タブ"とか、文字変換の仕方とか本当に初級から。
ただ「わからない」といわれるたびに苛立ち、だんだん教えに行くのを渋るようになりました。そして最後には困っていても知らん顔をする始末です。
そのうち・・・まったく依頼はなくなりました。
これはずっと心に引っかかっている出来事です。何故あのとき教えにいかなかったのだろう、道路一本はさんだだけの距離なのに、すぐに駆けつけられるのに・・・ミニ四駆の改造には嫌な顔ひとつせず応じてくれたのに・・・
折角買ったワープロで、そのとき何がしたかったのだろう、何に困っていたのだろう。やりたいことが出来なくてどれだけ大変な思いをしたのだろう。
あのときの問題結局解決はしたのだろうか、それともあきらめざるを得なかったのだろうか。
今となってはわかるはずもなく後悔は尽きません。
ごめんよ、おじちゃん
明日に続く